体験活動について。わくわく体験教室参加の方はお読みください。

「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」平成8年7月19日中央教育審議会答申によれば、“インターネット等を介して感覚的に学びとる「間接体験」、シミュレーションや模型等を通じて学ぶ「擬似体験」が増加傾向にあるが、こども達に負の影響を及ぼすことが懸念される。子どもたちは、具体的な体験や事物との関わりをよりどころとして、感動したり、驚いたりしながら、「なぜ、どうして」と考えを深める中で、実際の生活や社会、自然の在り方を学んでいく。そして、そこで得た知識や考え方を基に、実生活の様々な課題に取り組むことを通じて、自らを高め、よりよい生活を創り出していくことができるのである。このように、体験は、子どもたちの成長の糧であり、[生きる力]をはぐくむ基礎となっているのである。子どもたちに生活体験や自然体験などの体験活動の機会を豊かにすることは極めて重要な課題となっていると言わなければならない。
中略
こうした体験活動は、学校教育においても重視していくことはもちろんであるが、家庭や地域社会での活動を通じてなされることが本来自然の姿であり、かつ効果的であることから、これらの場での体験活動の機会を拡充していくことが切に望まれる。”とあります。

20年以上経過しましたが、その間、教育課程における様々な体験活動の充実が進められ、学校での総合的学習などの取り組みや効果を耳にするものの、体験活動は、少なくとも民間において盛んに行われているとは言えないと思います。

文部科学省のページには、いじめの陰湿化等の規範意識の低下、集団生活に適応できない子どもの増加、物事に創意を持って取り組む意欲の低下、「キレる」子どもの問題などの背景として、次のような状況が挙げられるのではないかと考えられる。とあります。

自然や地域社会と深く関わる機会の減少

身体全体で対象に働きかけ、関わっていく体験活動では、「見る(視覚)」「聞く(聴覚)」「味わう(味覚)」「嗅ぐ(嗅覚)」「触れる(触覚)」を働かせ、物事を感覚的にとらえることが大きな意味を持つ。自然体験は、こうした感覚を総動員し、感性を最大限伸ばす可能性がある。地域に住む人々との交流を経験することで、共存の精神、自他共に大切にするということを学んでいく。しかし、各種調査結果から、こうした体験は都市化の進展等とともにどんどん減っている。

集団活動の不足(「集団」から「個 孤」へ)

 学齢期の子どもへの教育活動は集団での活動を基本として行われる。学校外での活動とあいまって、集団内の様々な人間関係の摩擦や集団で行動することで得られる独特の成就感・達成感等を通じて、集団を維持するために自らを律する精神や集団活動の意義を学び、社会性を徐々に体得していくものである。しかし、こうした体験が、少子化、都市化、情報化等の社会の変化に晒され、減ってきている。このため、集団行動を忌避し内に閉じこもる子どもや、集団の一員としての自覚や責任を十分認識できず、社会性ある適切な行動を選択できない、些細なことでも感情を制御できずいさかいを起こす子どもの増加が懸念されている。

物事を探索し、吟味する機会の減少

 インターネットやマルチメディアの時代にあっては、情報を得ることが以前より非常に容易になるとともに、子どもが膨大な量の情報に晒されている。このような中で、情報の取捨選択が困難になるとともに、子どもが一つの物事に集中して考えたり、あれこれ思いをめぐらせる機会が減っている。

地域や家庭の教育力の低下

 核家族化や共働き世帯の増加などの社会環境の変化に伴い、地域コミュニティが衰退するとともに、家庭の教育力の低下が指摘されている。本来は地域や家庭において育まれるべき早寝・早起きなどのしつけや基本的な倫理観・社会性の育成などが十分なされていないことがあるとされている。

体験活動、とりわけ長期宿泊体験が有する意義

 

文部科学省のページより

 

自然体験が豊富な子どもの中には道徳観・正義感に富む子どもが多いなど、自然体験が子どもに一定程度の良い効果をもたらすことが各種調査等から明らかになりつつある。昨今特に指摘される子どもの対人関係面や意欲面での課題を考えると、特に自然の中での長期宿泊体験活動が効果を挙げるのではないかと考えられる。

集団生活の中で協調性・自律性を育む

 長期宿泊体験は、日頃の生活指導・生徒指導が目指す社会性の育成や適切な人間関係の構築方法の習得を一遍に行える良い機会であると考えられる。一般に、人間関係の問題や生理的な欲求(食べる、寝る、排泄する等)を我慢できるのは2泊程度までで、3泊目頃から生活環境の違いや一定の人間関係の摩擦に耐えられなくなり、時には友人と衝突したり、ホームシックにかかることが多いと言われている。しかし、これを何とか乗り越えたとき、子どもたちは確かな変容を遂げている。それらは、「何か一回り大きくなったように感じる」、「生活態度も改善されたと感じる」、との保護者の感想にも現れている。育まれた協調性の精神はすぐにはその効果が現れなくても、何年か先に困難が生じた時に知らず知らずのうちに生かされるかもしれない。

「知」を総合化し、課題発見能力や問題解決能力を高める

 子どもの思考力や判断力等は、基礎的・基本的な知識・技能の蓄積の元に築かれる。しかし、通常の教科学習だけでは、このような知識・技能を様々な学習活動に活用していくこと、社会生活において応用していくことが難しい面もある。体験活動は、子どもを日常とは違うフィールドに立たせ、子どもは様々な課題に直面する。子どもは「おや、なぜ、どうして」という問題意識を持つ。そして、それを放置することなく、日頃学んだことを生かし、与えられた課題の解決を図る。その過程には当然挫折や失敗がつきものであるが、試行錯誤を経て解決に努める。体験活動を、教育的効果が高まるようポイントをしっかり押さえながら実施することによって、学んだことをより実践化することができ、「生きる力」の育成に資するものになると考えられる。

学びの意欲を促進する

 平素と異なる環境下で様々な体験を行う体験活動は、刺激的な出会いと感動体験にあふれている。子どもの興味関心が様々なものに向けられるよう上手くプログラムを構成できれば、子どもの意欲を最大限引き出すことができると考えられる。事後指導の充実等により、引き出した意欲を平時の教育活動や学級経営に生かすこともできる。
幅広い年齢層との多様な交流の機会を得る
 多様なモノだけでなく、児童生徒以外の多様なヒトとのふれあいが生まれるのも、体験活動のメリットである。保護者や教職員以外の人から指導を受けたり、様々なことを教えてもらう機会が提供され、はっと気付かされるような事態とも遭遇するだろう。大人が率先していろいろな活動に取り組み、「モデルとしての大人」を子どもに示すことができれば、その背中を見て何か考え、動き出す子どももいることであろう。学校間交流、地域間交流などをプログラムに組み入れれば、多様な可能性が更に広がることが期待される


これらの文部科学省の指導方針は、学校に向けたものではありますが、その中に、地域の社会教育団体や、青少年団体の有用性の記述もあることから、私たち、一般社団法人新都心教育開発は、宿泊体験も含めた、様々な体験活動の場を、地域の子ども達に提供しております。社会教育関係団体の活動に関しては、社会教育法に定めがあり、推奨されております。関係機関のご理解を求めます。

もちろん、学校同様、以下の点について、配慮いたしております。文部科学省の学校向けの指導を、民間向けに改めております。


わくわく体験教室に参加される方は特に以下を必ずお読みください!

健康管理や安全確保への配慮

 一人ひとりの健康管理や食アレルギーなど個別的に配慮を要する児童生徒への対応に十分配慮します。活動の内容等を踏まえつつ、子どもの健康状態を把握します。特に、宿泊体験等において屋外での活動や自然の中での活動を行う場合には、安全の確保等の観点から、季節や天候、地形や水量、動植物の状況等に十分留意するとともに、各分野の専門家や地元の人の助言や協力を得ます。よる受入先の地域や施設における医療機関、警察、消防との協力体制を十分整え(しおりに明記)、非常時、災害のご家庭との連絡体制を整えます。 万一事故等が発生した場合に備え、傷害保険等に加入した上での活動をします。

保護者様のご理解

 体験活動は、当然ながら保護者の理解を得て、事前に参加プログラムの了承を得たうえでおこないます。年齢に応じ、無理のないプログラムを行います。仮申し込み後にしおりを郵送し、細かい流れについての説明をお読みいただきます。もちろん、お電話でのご質問も、何なりとお話しください。

地域ボランティアや指導員の確保について

 訪問先や活動場所は、内容によっては、より専門的な知見を有する指導員の指導を仰いで活動を実施します。宿泊施設は国立青少年振興機構の指導施設を利用し、NEALリーダー講習(救命訓練も含む)に参加した者を指導員とし、施設の先生方と十分に事前の打ち合わせを行うなどして、体験活動の趣旨・目的につき共通理解を得た上で、実施に当たります。 また、生活指導等にあたっては、近隣の学生など、「お兄さん」「お姉さん」としての役割が期待される若者を活用します。

生活リズムの確保に留意すること

 宿泊体験期間中においては、慣れない環境の下で、様々な共同作業に取り組みます。保護者に守られた、安心できる家庭環境では当然のようにすることができる寝泊りや食事、排泄等についても、通常とは違う環境の下にあっては非常に不自由な思いをすることになります。特に、年少の児童にとっては、なかなかうまくいかないことも多々あるでしょう。 しかし、宿泊体験の醍醐味はまさに、ここにあります。不自由な環境だからこそ、子どもはいわば短期間ではありますが「親離れ」し、自主・自律の精神を少しずつ養っていくための大きなチャレンジができます。いわば、生活習慣が十分身についていない子どもであればこそ、困難を乗り越え、様々な環境にあっても我慢強く物事に取り組むための精神や心構えを鍛えるという、宿泊体験活動の効果がより大きなものとなって現れます。規律ある生活態度は規律ある学習環境につながることから、児童生徒の学校教育にも活かされると考えられます。 宿泊体験期間中にあっては、起床・就寝時間など時間厳守の徹底や、身の回りのことは自分でするという考え方を徹底させる、という認識で、大人たちは子どもと接します。

主体性を重んじること

 子どもたちが自分で考え、判断・選択し、行動できる時間をより確保するよう工夫します。指導員が「関わるべき範囲」と子どもに「任せる範囲」を分け、主体性を重んじます。

その他

 体験活動期間中において、異学級・異年齢にわたる集団構成による活動を行う場合には、その集団内での交流の機会を道中に持つなどします(アイスブレイキングの時間)。年上が年下を気遣い、教えてあげる場面を設けていきます。

 


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